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治験プロジェクト
骨粗鬆症患者におけるビスフォスフォネート製剤の自動服薬記録瓶を用いた服薬状況調査
JOCC (Japan Osteoporosis Central-committee for Compliance study) 



治験プロジェクト
骨粗鬆症患者におけるビスフォスフォネート製剤の自動服薬記録瓶を用いた服薬状況調査
JOCC (Japan Osteoporosis Central-committee for Compliance study)

■先端医療研究支援プロジェクトの概要
1.趣旨目的
近年、医療関連分野は、バイオテクノメジーや分子生物学の進歩により、遺伝子組み換え医薬品や分子標的医薬品が開発されています。技術革新に伴い最新医療機器の開発やこれらに伴う新たな治療法の開発なども進められています。さらに、他の業種と同様に国際化の時代を迎えております。
しかし、医薬品に関しましては、諸外国のみで承認を受け、我が国では未承認のため、患者さんに投与することが出来ない医薬品があることも事実です。そのため、海外では標準的な治療法として確立しているにも関わらず、未承認医薬品が含まれていることから、我が国では、標準的な治療を受けることが出来ない患者さんが多くいらっしゃるのも事実です。また、治療法に関しましても、癌の領域を例えにとりますと、その治療法は多様性化し、外科治療、放射線療法、化学療法に加え、分子標的療法、免疫療法、DC(Dendritic Cell)療法、各種移植療法など選択肢が広がって来てはおりますが、国内におけるEvidenceが確立されていないため、これら治療法を臨床広用することは不可能であり、諸外国との格差を感じざるを得ない状況です。

このような状況に至ってしまった要因としては、日本において新たな薬剤を患者さんに投与する臨床研究が、医薬品を開発する企業だけで行われてきたことによることが大きいものと考えられます。海外においては、企業だけでなく、各国の規制当局への届け出を行うことにより、研究者(医師)が主体となって医薬品の開発、あるいは治療方法の確立などを目的とした臨床研究を行うことが可能ですが、日本におけいては、それがなされていませんでした。
2002年の薬事法改定により、日本においても研究者主導の臨床研究を実施することが可能となりました。しかしながら、研究者のみでデータの信頼性を確保しながらこのような臨床研究を円滑にとり進め、臨床成績をまとめる、公表し、これにより医薬品の使用方法の確立、治療法の確立をするにはかなり困難な部分があります。

このような状況を鑑みて、臨床研究の実施に際し、臨床研究プロトコール策定から成績発表(学会発・論文化)に至るまでの一連の流れの中で、研究者のみで補うことの出来ない部分を支援する組織が不可欠と考え、このようなプロジェクトを組織するに至りました。本プロジェクトは臨床研究のみならず、Translational Research にかんしましても支援する予定であり、これら支援を通じて我が国におれる臨床研究の向上、Evidence創出、最終的には国民医療への貢献を目的として設立された非営利組織の目的にも合致したプロジェクトであります。皆様方と一緒に我が国の医療の向上に向け努力していきたいと思っております。

2.理念と活動
当NPOでは、「健康日本21推進」の一環として取り上げて提唱している臨床治験プロジェクトを推進しており、市販後の各種臨床治験の取り組みにあたり、最良な環境づくりを目指すことを理念として活動しています。
骨粗鬆症疾患予防等を初めとする、成人病の予防に関する取り組みについては、多方面に渡る活動を実践しつつ、「食と栄養及び運動」に係る講習会・セミナー等を実施してきました。国の健康予防対策方針として、健康を阻害する要因の一つとして、骨粗鬆症対策等を挙げてその対策に取り組んでいます。国は、1998年骨粗鬆症の治験(薬物療法)に関するワーキンググループの活動から、治験ガイドラインを制定し、現在認可を得ている8種類の薬剤に関する情報整理を行ないました。この中で各種製剤の臨床データが、単剤で投与されかつ比較的小規模の臨床治験に基づいていることが問題点として指摘され、更に、実際の診療では、数種類の薬剤(主に2種類の薬剤を同時に投与されていることがある)が同時に投与されていることがあり、その投与への有効性、安全性や併薬投与の有効性等が検証されていない現実があります。
この為、当NPOでは、この点について臨床治験によるデータの管理、解析、評価を行う必要があると判断し、市販後の臨床治験を実施するプロジェクトの企画提案・運営管理・公表(各種学会・ホームページ・印刷物・雑誌等での提供)と一貫した体制を整えています。治験研究結果の学会発表後は、治験結果を公表し広くデータを開示し、「健康日本21推進」に係る研究者間での研究の一助となることを期待しています。骨粗鬆症の治療対策は、最良の臨床治療環境を創造することである。骨粗鬆症の「治療を受ける側の患者」が、疾患の改善がみられることを期待しているのと「治療する側の医師(ボランティア行為で参加)」が、診断・治療の最新情報を集積し、治療に対する最新のEvidenceを提供することを目的としています。
この研究等の成果については、インターネット、印刷物及び各種講演会を通じて医療関係者(医師等)及び患者各位に公表し、広く情報としてのEvidenceを開示します。

主な平成15年度の研究目標を次に示します。
@骨粗鬆症治療効果の判定方法の評価
A骨粗鬆症の治療効果、特に多剤併用に関するエビデンス(Evidence)の究明
B糖尿病治療効果の判定方法の評価
C循環器病治療効果の判定方法の評価
Dその他健康日本21に係る指標評価及び啓蒙活動等

3.機能と組織
当NPOの臨床プロジェクトチームでは、事務局及び研究に関する検討委員会より構成されています。
また、臨床研究に関する倫理的な判断を行う為に、倫理評価委員会が独立した組織として存在し、事務局は、研究補助・経費・予算等の管理及び研究支援等を行っています。検討委員会では、臨床治験の最良の環境作りを演出し、治験管理を行います。
以下に臨床プロジェクトチームの主な業務内容を示します。

(1)医師主導による多施設共同臨床研究実施のための、新テクノロジー・情報などの提供を通じての支援
(2)臨床研究実施計画の策定、データの収集、解析、業績発表などの実施
(3)臨床研究遂行に関する研究会の運営
(4)国内外の共同臨床研究の実施ならびにコンサルテーション
(5)臨床研究業務に関する教育・研修に対する支援等

具体的には
@臨床研究に関するプロトコールの作成
A研究事業に参加される医師の公募と患者の紹介
B施設(病院・診療所)からの臨床試験で得られた臨床データの集積
C臨床データを関連専門解析担当機間等で解析し、その解析結果を論文化して参加医師及び患者各位にフイード バックすることにより今後の治療の支援とする
D治験等の委託費等、経費使途の監査は厳格に審査されており、必要に応じて公表する等を実施します。